- 人権
前田健太郎さんのオンライン講演を聴いて・・・
お盆をどうお過ごしですか?
雨の被害などありませんでしたか?
先日「女性のいない民主主義」を著した前田健太郎さんの講演をオンラインで聴けました。
そもそも女性が極端に少ない日本の政治は民主主義と呼べるのか? と前田先生は提起します。
言わずと知れた事ですが、特に日本では男性に政治権力が集中しています。
※衆議院議員に占める女性の割合9.9%
”心身ともに健康である男性” が主体となって築いてきた社会や文化には主にその視点しかなく。その他の人々(女性、子ども、障がい者、性的マイノリティーなど)が多様な感覚(時間感覚とか身体感覚とか精神感覚とか)を持ち込むと、何かと不都合が生じる。
その不都合を主張しても「自己責任」としてはねのけられることが多いのだけれど、その不都合や違和感をしっかりと社会に反映させることが今とても大切。
統計をもとにした前田先生のことばには説得力があり、ジェンダーを考える上でメモしておきたいことが山ほどありました。
- 男性と女性では現状の政策的関心が異なる。(男性は、経済政策や安全保障政策など。女性は、育児や介護といった社会福祉、子どもの教育、女性の職業支援など)。単純に女性の意見を代弁して反映させる女性議員の数が必要。
- これは与党.野党といった問題ではない。既存の政党は真剣に男性優位の性格を改めようとすることが必要。
一番こころに残ったのは「ダブルバインド」ということば。
- 日本社会には「男らしく、女らしく」というジェンダー規範(見えないルール)が根強くある。この規範は、決して人間の生物学的な本性を踏まえたものではなく、歴史の中で社会的につくられたものであるにもかかわらず、男性と女性に異なる役割を期待する。
※男性は社会にでて仕事(家族を養う)、女性は家庭で家族のケア(家事や育児)。
議員として活動することには、積極性や競争的ないわゆる”男らしい” 行動規範が求められ、 女性が求められるジェンダー像に従って行動すると、相反する規範にはさまれる「ダブル・バインド」に直面する。
うんうん。
女性議員が増えていかない要因はさまざまに分析されてましたが、これは大きな要因の一つだと実感。
多くのひとと分かち合っていきたい話だなあ、と思いました。