人権 活動報告

身近なことがらから同和問題を考える

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大分市内の公民館で『身近なことがらから同和問題を考える』というお話しをさせていただきました。

以前、友だちから「部落差別をわざわざ取り上げる必要ないよね?そっとしておけば知らずにすむのに」と聞いたことがあるので、そこを理解してもらうように、自分の経験からのみ話そうと決め、大阪の同和地域で働いたときの思いや情けないほど無知で鈍感だった話しなどなるべくまっすぐに伝えました。

 大分市の意識調査で、「自分の子どもが同和地区出身の人と結婚したいと言ったときに『問題ない』と答える」人の割合は増えてはいますが未だ34.1%にとどまっています(そもそも婚姻は、両性の合意のみに基いて成立するのですが)。

家がらや血筋、出身地などその人の本質とは関係ない要素で相手を判断するような人やそのような場面は、誰にでも思いあたるのではないかと思いますし、それも部落差別につながる思考回路だと感じます。

インターネット上では匿名性を隠れミノに、部落についての偏見に基づいた投稿や、差別意識を煽るようなウソや悪意に満ちた書き込みが見られます。正しい知識を知らずにこのような情報にふれたら、心の中に多少なりの偏見や忌避意識が芽生えるのではないでしょうか。

 「そっとしておけばなくなる」という主張は、いま苦しんでいる人に「我慢しなさい」と言っていることになりますし、とても残念なことにネット上では悪意が増産されるような情報の方が拡散されがちなので、放っておいてもなくなることはありません。

「部落差別の学習は必要ない」という人が多いのは、話しの内容にも問題があるのかもしれないという気持ちも実はありまして。「差別の歴史と現実を知る」ということにとどまらず「自分の心の中にある偏見や身近にあふれる差別の芽に向き合う」というところまでたどりつきたいと思い悩みながら話しました。

良い機会をありがとうございました。

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